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研究員のつぶやき

2023年5月19日

『野洲川のかわらの石観察会』の報告
 2024年5月19日(日)に,『野洲川のかわらの石観察会』を実施いたしました.また,それに向けて5月12日(日)に益富地学会館にて『野洲川のかわらの石観察会・事前講習会』を行いました.
5月12日 事前講習会
事前講習会の様子
 事前講習会は午前・午後それぞれ定員20名の講習会でしたが,両方ともほぼ満席状態でした.
 講習会は最初,大井(会館主任研究員)より石(岩石)がどのようにできるのか・滋賀県の地質の特徴についての説明があり,その後に藤原(会館上席主任研究員)より観察地(野洲川の川原)で見ることのできる石の種類と特徴についての説明がありました.また講習最後には,講習用に用意していた野洲川の川原の石を実際に観察しました.
 この講習の中で,花崗岩・付加体の砂岩・泥岩・チャートなどが多いと予想されること,運がよかったらきれいな桜模様の見える菫青石ホルンフェルスが発見できることなども説明しました.
5月19日 かわらの石観察会
かわらの石を観察する様子
 前日の気象庁の降水確率は,6-12時が20%・12-18時が50%であり,18時に近づくほど降水確率が上がることが予想されたため,雨が降ることを恐れつつも開催することにしました.当日朝になると,6-12時が40%・12-18時が70%とさらに降水確率が上がり,雨具が必要な天候が予想されました.
 11:00にJR三雲駅に集合,天候が不安定な中でも80名ほどの方が参加してくださいました.三雲駅から移動して野洲川のかわらへ移動.注意事項や観察できる石(岩石)の特徴について簡単な説明の後,かわらの石を観察しました.
 事前情報では花崗岩が多いことが予想されましたが,どちらかというと花崗斑岩など比較的冷却の速い岩石の方が多くみられました.また.泥岩・砂岩・チャートについては事前情報の通り多くみられました.
かわらに転がる亜炭
 中には長さ1cmを越える角閃石の結晶を含むトーナル斑岩を見つけたり,石英脈中の空洞に水晶を見つけたりする人もいました.また,私は確認できませんでしたが,きれいな菫青石ホルンフェルスを見つけた人もいたそうです.
 観察地のすぐ上流には約250万年前の古琵琶湖層群の地層が出ており,そこでは亜炭層を観察することができます.そのためか観察地のかわらでも亜炭を見つけることができました.ちなみに今は流されてしまい観察できなくなってしまいましたが,観察地より野洲川下流に30分ほど歩いた地点はゾウの足跡化石の観察ポイントとして有名でした.
 12時頃までは雨具なしでもそれほど気にならない程度でしたが,12:30になると雨具なしではつらい天候となりました.石は乾いている状態・濡れた状態で見た目が異なる場合も多く,石の種類を判別するのも難しくなりました.天候が不安定であるため,各自の判断で自由解散でもよいことにしていましたが,それでも7~8割の参加者が13:30の解散時間までかわらに残っていました.
 今回の観察会は天候には恵まれませんでしたが,何とか無事に終わることができました.
公益財団法人 益富地学会館
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【開館時間】10:00~16:00
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